有野晋哉(よゐこ)個人ブログ

有野晋哉の備忘録。

お疲れ様で御座いました。

 かしまし娘 は松竹芸能株式会社の第1号タレントです。

ポスターにして欲しい

正司歌江サン、照江サン、花江サンの3人娘で組んではった実の3姉妹。

当時の流行か、初代の勝社長が流行らそうとしたのか

トリオがたくさん所属してました。

でも、僕が松竹芸能に入った頃にはギリギリ“レツゴー3匹”(表記はあってます)サンが残ってはったくらい。

3人揃うのは、正月興行とかお祭りの時くらい。

“フラワーショウ”サンは、華ばらさんと、ゆりさんのお二人での活動。

元“ちゃっかり娘”の正司敏江サンは玲司サンと組んではったし。

そんな時代。

でも、女性タレントを見つけるのが上手いのか

定期的に売れっ子が出てくる。

 

 かしまし娘さんは、もう松竹芸能を退所されていたので会うこともないんやろうな

って、思ってた。

あ!

でも浪花座の頭取部屋で進行係やってた頃

“かしまし娘”で舞台上がらはった事あった!

3人来はんねや!

土曜日の当番でラッキーや!

社員すげーいっぱい来るやん

偉い社員も芸人もみんな頭下げてる!

って、思った気持ちがある。

でも、調べても出てこない。

うーん。

確かに思ったから、初かしまし娘は僕が頭取部屋でアルバイトする若手時代の18歳の頃やろう。

そんな中、松竹芸能が50周年の時

有難い特番

 

2007年 よゐこ的 笑う芸能史 ぶらり大阪師匠めぐり

をさせてもらった

そこで、かしまし娘さんと初めてお話しさせていただいた。

大阪のカフェテラスやった。

もう松竹芸能退社されたから、そこの後輩とかあんまりご存知ないですかね?

と、意地悪な質問にも

「なに言うてんの。めっちゃ見てるよ。今出てるキンタローちゃんなんかウチやろ!

あら、この子松竹かいな、がんばれ!って見てるで」

と、歌江さんが言わはると、照江さんも、花江さんも

「そうやで」

と、そこで伺ったのが

 芸人の舞台が劇場からテレビに変わっていく時代。

どの師匠のお話も刺激的で勉強になる話やったけど、

90年に入った僕らの師匠は横山たかしひろしさん、正司敏江・玲児さんやら40代の方々のさらに先輩だ。

自分が知ってる芸歴のある師匠が、立って挨拶するクラス

例えば

ワンピースで、どの海賊が強いんやろ?

天竜人?めっちゃ強いんちゃうん

五老星!

と、どんどん凄いのが出てくる感じ。

だって、松竹芸能の第一号タレントやし。

終わってから、凄いしんどかったのを覚えてる

緊張してたな

と、分かる。

テレビの人に対しては持たない心というのか

松竹芸能の先輩と絡む時って、どーも緊張する。

伝わらへんけどね。

 

 話戻します。

その後、僕が大阪の角座でイベントをはじめて。

若手とやったり、色々な人の話を聞いてて

やっぱり師匠の話聞きたい

となって、無理やろうなー

そもそも、社内に“かしまし娘”を知ってる人が居ないんちゃうかな

って、ところで

徹子の部屋に出てはるのを見て

やっぱりお話し聞きたい! と

会社に何とかなりまへんか

って、話して

 

なんて嬉しいサイン入り

 

酒井くにおとおるさんがハキハキ話しはるのん見るのん初めてやったし

あの年の先輩が敬語使ってるのを見れるって機会はない。

何より、お話しが面白かった。

 

劇場からテレビに移行していく芸能界で

劇場に立ちながらもテレビに出る

それはそれは大変だったようで

「劇場が終わって、電車で東京行って、朝から撮影して、また電車で戻って」

 新幹線は?

「そんなもんあるかいな〜」

 寝台列車は?

「ないない」

「あったら、楽やったわ〜」

 みんな座って寝て移動ですか?

「そうやで。椅子も倒れへん電車でやな、そこでしか寝られへんし。ほんで社長に言うたんや。社長、このままやったら妹らが倒れてしまうから休みが欲しいって」

 へー!さすがお姉ちゃん

「ほんなら、2週間後には仕事全部なくなったんや」

 え?減らすじゃなくて?

「ゼロ」

「ほんまに1本も無しやで」

 怖い!

「ほんまやで」

「でも、休みになったから嬉しゅうて」

なんか3人楽しそう。

「そんで、半年後かな、社長、ごめんなさい仕事入れてくださいって」

 さすがお姉ちゃん!

 

勝社長側の話は分からへんので、どうかは分からんけど

仕事がゼロ

って言うのはウチの人やりそうやな

「休みが欲しいんですけど」

「ええで、一生休んどけ」

って、言われた人も知ってるし。

ただ、やり方が豪快やなー

稼ぎ頭の仕事をゼロにするなんて

 

歌江さんがお着物で衣装代がすごくかかりそうですけど

「そうやで!この子らは洋服やさかい、そんなに高くないから、大変やってん」

「よう言うわ!お姉ちゃんのは帯と着物で組み合わせられるけど、うちらのはワンピースで全部買取で1回着たら2度と着いひんから、こっちのがかかってたわな〜」

「そうやで!ネタが一緒やから衣装だけでも変えようやって、お姉ちゃんが言うから!」

なんともまあ、かしましい。

 

なんで歌江さんだけ三味線ですね?

「あれ、特注やねんで」

 そうなんですか?

「3人で並ぶし、ウチ真ん中やろ、ちょっと花江ちゃんに邪魔かと思うて切って短くしてるねん」

 えー!知らんかったです。音は変わらないんですか?

「慣れやね」

1番左の照江さんも短くしてはるんですか?

「何で、そんなんせなアカンの。ちょっと下げればええやん」

 ほんまや

 で、また少し揉める

「そういえばあんたはあの時!」

「そうや!旦那紹介したんウチやで!」

「もっとええのん紹介して!」

幾つになっても かしましい。

 

かしまし娘の活動を止めたのは

各々家庭を持って、いそがしなった

各々また動けるようになったから と心斎橋角座に来てくれはった。

 

「何年経っても、やっぱり松竹芸能の子は気になる。」

この言葉はすごく嬉しい。歌江さんとの初めての打ち合わせにて

僕のことご存知ですか?

「知ってるで、よゐこやろ。」

たまらんかった。

無人島生活やってて良かった。

 

 

これ言っていただきたかった。

イベントの当日

最後に3人の歌聞きたいです

と、無理を言いました。

「ええのん?」

と、舞台に かしまし娘を残して

歌うだけじゃなくって、やっぱり3人でお喋り。

すごく面白かった。

こんな面白いおばあちゃんおらんで(⬅︎失礼m(_ _)m)

 

照江サン、花江サン呼んでなんかしてもらいたい。緊張するけど。

「🎵ウチら陽気なかしまし娘

誰が言ったか知らないが

女三人寄ったら かしましいとは愉快だね。

ベリーグッド ベリーグッド お笑い お喋り ミュージック 明るく歌って ナイトアンドデイ ピーチクパーチク かしましい🎵」

 

  正司歌江さん、お疲れ様で御座いました!

 

 🎵それでは皆さま ごきげんよう🎵